ちいさなビックリ

家事はやりだすと楽しいし、限がなくなる。やらないとどうでもよくなる。

1年を通して考えてみると、家事よりも帽子作りに重きをおく時期の方が長いので、気がつけば上手な手抜き家事の仕方を常に考えるようになってしまった。

特に料理は手間と時間をかけずにおいしいものを食べる!という目標を掲げ、日々努力を怠っていない。それでも身体にいいものを取りたいという思いは結構強いので、調味料は基本となる質の良いものを揃えて、なるべく自分で調味することを心がけている。ケチャップやマヨネーズはもともと好きな方ではないので、我が家の冷蔵庫にはたいてい入っていない。

でもたまに作ってみたりする。そういうことは面倒だと思わないのが自分でもよくわからない。ただ手作りマヨネーズが食卓に出現するのは2年に1度程度。幻のマヨネーズと命名されている。

それに比べるとドレッシングの自作は簡単でバリエーションも豊富で楽しい。

だからドレッシングも冷蔵庫に入っていないことが多い。

先日、友人の家にサラダを持って行くことになり、ドレッシングをどうしようかと考えた。作っても良かったのだが適当な入れ物がなかったので、スーパーで買っていくことにした。

普段見ることの少ないドレッシングコーナーはカラフルで、いろいろな種類のものが並んでいる。でも急いでいた私はじっくり見ないようにして、以前買ったことがあって見覚えと味覚えのあるQ社のごまと香味野菜のドレッシングを買って友人宅に向かうことにした。

お昼時。お運びを手伝いながらそのドレッシングを開封。いつもプルタブのプラスチックバージョンといったようなものを引いて開けるのに、今回は様子が違うのだ。真ん中に丸い突起が出っ張っているけれど、引いても開きそうにない。入れ物本体の説明を見ると、キャップをしたまま締める方向に回すらしい。半信半疑でやってみるとちょっとした手ごたえあり。今度はキャップを外すと何がおこっていたのか…ちょうどいい加減の穴が開いていた。

友人曰く、何ヶ月か前からこの方式になったらしい。いつも市販のドレッシングを開ける時にちょっとだが中身が飛ぶのが厭だな…と確かに思っていたしそういう声は多かったのだろう。こうして意見が反映され、改善された商品に出会うと小さなことだけにびっくりするし本当に嬉しい。日本ならではの細やかさ、もの作りに絶対必要な心構えが感じられた。

私 「ホールトマトの缶詰みたいのの引いて開けるやつ、あれも飛ぶから何とかしてほしいよね!」

友人 「そうそう、わかっているから最後慎重に引くんだけど飛ぶんだよね…」