保険適用外の治療(3)

半年も真面目に歯医者通いを続けた結果、ズブズブだった私の奥歯のポケットは測定値3にまで浅くなった。自分で直に見ることのできない箇所が今どういう状態であるかを判断するのは非常に難しい。ただ早いうちに気が付いて、適切な指導とチェックを受ければ、間違いなく改善されて歯茎の寿命は延びる。つまりこの病気は歯医者に行くことが有効な治療法であり、これまではそれが認められていた。そこで問題になる費用は?というと私の場合、3割負担で2,000円弱。この4月からは保険適用外の治療となったらしく、全額負担で5,000円。たかがその位…とは言っても、2ヶ月に1度の治療を延々続けていく訳だから財布には大いに痛手である。

政治の場に於ける【改革】という言葉の裏で、何時の間にか廃止されたり、範囲の狭められたりする制度がたくさんある。無駄だ、と言う面々には関係ないことでも、実は多くの人が助けられてきたシステムだったりする。そして多くはそれらが無くなってから、はじめて事の重大さに気付かされ、最早どうにもならない。郵政民営化もPSE法も健康保険の適用も私にはそんなことのごく一部に過ぎないとしか思えないのだが。

結局、歯医者には4ヶ月に一度通うことにした。半年チェックしないと大方の歯槽膿漏患者には意味がないというか、悪化するそうだ。既にかかっている病気が、進行してからでは治療できなくなるから事前に対処する。なぜこの治療に保険が適用されないのかさっぱりわからない。