ジェイドの誘惑(1)

マーサ・スチュワートの食器棚を見る前から気にはなっていたものの、これだけは手を出すまいと何となく思っていたファイヤーキングの食器群。コレクティブルなものというのは恋と同じく(?)人を盲目にする。それならば!と初めから盲目になって視界から絶っていたつもりだった。それがなぜ今ここに…?久しぶりのブログ更新は使ってみるほどに魅力を増すジェイドのマグカップと、この出会いをプロデュースしてくれた雑貨屋さんの話。

ファイヤーキングとはアンカーホッキング社というアメリカのガラス会社が製造していた食器のブランド。ミルクガラスの半透明なやわらかい色合いと独特のぼってりしたフォルムは見れば大抵の人が「あ~、これね!」と思うに違いない。中でも翡翠色のジェイドという色はグリーンのようなブルーのような、寒色のくせして暖かい色で人気も高い。でも…生産中止になったからって所詮はアメリカの大量生産品だよな~、というのがこれまで財布を開けることを拒ませていた最大の理由。使い心地がいいって言うけどそれは高い値段で手に入れたからそんな気分なんじゃないかな~(それも絶対あるはず)と斜に見ていた。

そんなある日、たまたま自転車で通りかかった道で、そのジェイドのマグカップが視界に飛び込んできた。え、なんでこんな所に?というこれといって何もない場所で、あまりにも唐突だったので一度はそのまま通り過ぎた。のだが本当にそれなのか確かめたくなってUターンしたのが金運の尽き、運命の出会いだったのかもしれない。